レコーディングレポート 速水奨さん(タカヒロ)

―――新作エピソード『ご注文はうさぎですか?? ~Dear My Sister~』はいかがでしたか?

速水:もう、娘たちがかわいければそれで良いかなという感じなので、お父さんやティッピーは、あの世界に存在していることが嬉しいっていうポジションだと思うので、僕は優しく見守るだけでした。

―――でも、見せ場もありましたね?

速水:唯一、リゼの父(CV.東地宏樹さん)との見せ場がありましたけど、「そこだけ世界観が違いますね?」って共演者に言われました。(笑)

―――アフレコはいかがでしたか?

速水:だいたい僕は端のほうで生息している感じなんですけど、チノがいてココアがいて、いつものメンバーが座っている。その並びとメンバーを見ると、収録自体は1年以上ぶりだったんですけど、空いた時間なんて全然感じなかったです。
 しかも、ちょうどアフレコの少し前にチマメ隊のライブがあって、いきなりステージに上げさせられたりもしたので、そういう意味でも久しぶり感は全然なかったです(笑)。

―――またキャラクターソングを歌うと聞いたときはいかがでしたか?

速水:また歌っていいんですか!って感じでした。『ごちうさ』の世界に、歌として僕がどう関わっていけるのかなという可能性を、スタッフのみなさんのほうがむしろ考えてくださっているようで、ありがたい限りです。僕は、ステージでも歌ったし、歌でごちうさに参加することはもうないだろうと思っていましたから驚きました。(笑)

―――今回はデュエットソング……と言いつつ3人曲の青山ブルーマウンテンとモカとの組み合わせでしたがいかがでしたか?

速水:その3人は大人組というところで、タカヒロが入るならそこしかないかなって思いました。ティッピーと歌っても良かったんですけどね(笑)。清川元夢さんのラップ、みたいな。“コラ!コラ!”ってサンプリングでの参加でもいいんですけど……と思ったらそれ、チノのイベントでやりましたね(笑)。あとは東地君と父親同士のデュエットがあっても良いかもしれないですね。

―――「Fantastic Rabbit House」はミュージカルっぽさもある曲ですが、聴いたときの印象はどうでしたか?

速水:ごちうさ感がすごくあるものの、一度聴いたときは複雑でわからないぞって思いました。歌詞もすごく多いし、メロディーラインもバリエーションに富んでいて。普通はAメロBメロサビの繰り返しな感じがするけど、この曲はちょっと違っていてなかなかに……。この曲はライブで歌えるのかな?って思いながらレコーディングをしていました。

―――3人の掛け合いはどうなりそうですか?

速水:沙織ちゃんも茅野さんも世界をしっかり作ってくれると思うので、僕はドンと歌って、2人がきれいに歌ってくれれば、ちょうど僕が下で支える感じになるのかなって思います。

―――歌ってみてどうでしたか?

速水:(キーの)トップを指定しただけで、下はどこでもいいですと言ったら、結構低い音がありましたね。今回の曲は頭にすごく残る曲で、少し中毒性があるかもしれないです。〈Party〉って同じフレーズを繰り返し歌っていく中で、自分が本当にホームパーティーをしている気持ちになりました(笑)。

―――ちなみに、早見さんと茅野さんに対しての印象は?

速水:早見沙織ちゃんは、彼女のほぼデビュー作で一緒だったのでよく覚えています。そのときは中学生くらいだったのかな。初めてセリフを聞いたとき、こういう才能がいるんだなって衝撃を受けたんです。それからこんなにも順調に飛躍して、伸び伸びとやっている。彼女の場合は無理をしている感じが全然なくて、非常にナチュラルで、表現が大きくて正しい。すごく刺激を受ける共演者ですね。ライブも行かせてもらいましたけど、歌も抜群だし、彼女は声優とかいうジャンルではなく、早見沙織というジャンルにいる方だと思います。

 茅野さんとは何作か共演していて素晴らしい才能がある方ですけど、じっくりお話したのは実は『ごちうさ』が初めてなんです。でも非常に芯がしっかりしていて大人ですよね。ああいう人が外務大臣になればいいいのになって思います。だから2人とも稀有な才能を持っている人たちなので、そこに普通の僕がどうやって入っていくのか、というところを楽しんでほしいです。



―――いやいやいやいや、普通だと思ってる人はいないと思います(笑)! では最後に、ファンにメッセージをお願いします。

速水:そんなこんなで3人で歌えることになりまして、僕自身もハッピーな気持ちでいっぱいです。今回の曲は『ごちうさ』を普段から応援してくださってるみなさんを自宅に招いてパーティーをしている気分で歌いました。うちの自宅はそんなに広くはないので、1000人は呼べないと思うんですけど……、立てば1000人くらい入るかな? 上の空間も使えば入るかもしれない。……と、それは冗談として(笑)。
本当に僕らとリスナーの皆さんが一緒に楽しく、ティーパーティーをしているというコンセプトの楽曲なので、完成したあかつきには、お茶を飲みながら僕らと一緒におしゃべりしている気分で楽しんでもらえたらと思います。

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